かおするーむへようこそ

口語、語調不揃い、雑多、グチグチ…etcご容赦いただける方はようこそ…

『悪い滴(しずく)、良い滴』

怒りでも涙は出てくる。

 

怒り狂いそうな時、必死にこらえても

怒りは沸沸と沸き立つし、マグマのように

脳天にまで突きあがる。

 

その怒りを昇華させるように、蒸散させるように

怒った目からは水分が落ちる。

 

怒りの感情に全身が震えるとき

それはそれは恐ろしい色のエネルギーが全身を駆け巡る。

 

その興奮を押さえつけるように

涙は怒りを滝のように洗い流そうとしてくる。

 

怒りに汚れた感覚は

心にこびりついて剥がれないけれど

 

波打つような狂気の脈動は

静まり返っているものだ。

 

 

感動する時ってのは

鳥肌が立つもんだ。

 

ゾワっとしたり、グサッときたり、

とにかく何かが刺さるんだ。

 

ピンとくる何かが駆け巡る、

その何かを自分で捕らえた

その時刻(とき)だ。

 

刺さりやすい人っていうのは

きっと過剰に感じ易くて

 

その分、痛みにも、快楽にも

弱いこともあろうけれども

刺さると、震えて

目頭が熱くなって

涙が零れ落ちている。

 

理由(わけ)も分からない心地のままに。

 

けれど、

昂ってこみあげてくるんだ。

興奮冷めやらぬなんだ。

 

それは、多分、

脳で、身体で、その対象に

感動したからなんだ。

 

だから涙したんだ。

 

清々しい、その雫には、不純な動機は一切なくて

それは、純真の透き通った、

 

綺麗過ぎる水分だ。

 

瞼がゆっくりと下りて

その水分を零してしまう時、

その瞳には異常なキラメキがあって

魅惑してくるような感じもあって

 

狂おしさを、愛しさを感じさせる、

そういう

 

水分なんだ。